“
- 細野晴臣のぶんぶく茶釜 : 第2講 「ぶれない。」
ハリー:ぼくはいつもぶれてる。
そうさん:ぶれてる方が本当っぽい感じがしますけど。
ハリー:ぶれないでいるっていうのは無理をしないとできないんだろうと思うよ。本来は、ぶれなきゃおかしいんだから。
そうさん:でも「ぶれない」って、世間的には褒め言葉ですよね。
ハリー:好きじゃないな、流行語は。今日初めて使ったけど、ぼくはイヤだね。ぼくは、いつもは違う言葉で言うんだけど、中庸っていうのね。これは、お釈迦さまの言った一番大事な教えなんだけれども、それは、あっちにもいかずこっちにもいかず真ん中を歩くということじゃなくって、あっちとこっち、その両方を行かないと真ん中にならないよ、という教えなの。中庸っていうと、真ん中を静かに歩くみたいな、そういう動きのないものになっているけど、いくら安定を求めたって人は誰だって揺れてるんだよ。
”- 細野晴臣のぶんぶく茶釜 : 第2講 「ぶれない。」