“Ｂ級映画の帝王ロジャー・コーマンの６０年に及ぶキャリアを、本人と関係者のインタビューを中心に綴ったドキュメンタリー。一口に“関係者のインタビュー”といっても、この人の場合はスケールが違う。ジャック・ニコルソン、ピーター・フォンダ、マーティン・スコセッシ、ボグダノヴィッチ、ロン・ハワード、ジョナサン・デミ、パム・グリア…錚々たるメンバー（＝コーマン学校の門弟たち）が次々とコメントしていく。（亡くなる直前のデヴィッド・キャラダインの姿も。キャメロンには断られた？） コーマンの偉いところは、門弟が次々と大物になっていくにもかかわらず、自らの立ち位置を今に至るまでまったく変えようとしなかったこと。着実に儲けることだけを考えていた…というと映画愛がないみたいに聞こえるが、愛がなければ８０歳過ぎてまで現役でいられるはずがない。ロジャー・コーマンは映画を、製作現場をこよなく愛していた。この映画を観ればそのことがよくわかる。”
- 映画の話２９５ コーマン帝国
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