Q2[読みとりテスト]
犠牲者の少年が指で床に書いた言葉はなんだったの?
これは次のスチルをご覧ください。ほら、読めるでしょ?
「の」の字ではなさそうです
全然読めませんね。床、真っ黒ですしね。少年が書き始める最初の方は、肩の動きだけしか映りませんが、指先が映るとどうやらそこには「DIO」の文字。つまり「神よ」と書いたようです。
・・と書きましたら、yumiさんから大変貴重なご指摘をいただきました。
これはギロさんがおっしゃるように、DIOと綴られますが、「神よ」という意味ではなく、CLAUDIOと綴ったのではないでしょうか。少年の名前はたしかCLAUDIOだったはずです。少年少女=無名の大衆であるとしたら、この少年は奪われた自分の名前(個性とか固有性といったものを含めて)をひそかに哀惜をこめて書いたのだと思います。この場面は悲しみの感情に満ちていますね。
まさしく慧眼の至りというほかありません!
ビデオではなかなか判別できない「文字」ですが、映画祭再映の際にスクリーンに目を凝らしたところ、yumiさんの仰るとおり「CLAUDIO」と読めるのです。「L」の字ははっきりと確認できます。いよいよ全裸にむかれて座らされている犠牲者に遺されているものといえば、かろうじて「名前」しかない、という状況で少年が自分の名前を書くのは、まったくこの作品の「個体性を奪われた大衆」の哀しさの表現ですね。そしてまたこのCLAUDIO少年は最後の「血の地獄」で(処刑前夜に)司教に向かって密告を開始する少年でもありました・・・。
更に言えば、いわゆる「協力者」(銃を持った少年兵たち)のなかにもクラウディオという少年がいて、映画冒頭で、母親が「マフラーを忘れているよ!」と駆け寄るとその顔にツバを吐き捨てるように「ウセヤガレ!」と叫び返したものでした。
とにもかくにも・・その他、例えば大統領が「早朝のオマル・チェック」をする際に規則破りをした犠牲者に向かって「名前を言えっ!」とヒステリックなまでに叫ぶなど、どうやらこの作品には「名前」というものが暗に重要な意味を持っているようです。
- ソドムの市相談室