“――ところでDJ用の音源はやはりアナログで買うんですよね。
石野「そうだね」
――リスナーとしても、アナログに対する執着は変わらない。
石野「もちろん全然あるよ。手にとった実感があるし、音がいいからね。一番聴き慣れたメディアだし。CDでもいい、CDのほうがいいってジャンルもあるけどね。メジャーなポップスやロックはCDの方がいい。でもデータは滅多に買わないな。買う比率は(アナログ)レコード7割、CD2割、データ1割。DJの場合は買ったレコードをデータ化してCDに焼いて、両方持ち歩く。ハコによって変えている。今はレコード用じゃなく、CD用にチューニングされているハコが多いから。でもデータやCDだと、ハコが震えるような低音が出ないんだよ。レコードは、針がマイク代わりになって音を拾うからね。それにテクノの場合はレコードでしか出てない曲が圧倒的に多い。配信だけだと最新の動きについていけない。レコードで出してから配信になるから、遅いし」
――なるほど。
石野「レコードってあまりいいことないんだけどね。重いし場所とるし。でもリスナーとしてもアナログをついつい買ってしまうんだよね。最近は再発で180グラムの音がいいやつとか出てるし。『レコードストア・デイ』になると忙しくなるよねえ(笑)」
――地方に行ったときは中古盤屋めぐりとかするんですか。
石野「なるべく行くようにしてる。どうせならと、普段なら買わないやつも買っちゃったり」
――「旅行効果」(旅先だと、ふだん買わないものも買ってしまう)ですね。
石野「<ヴァイナル・オン・デマンド>って知ってる? ドイツの変わり者のオヤジがやってる再発レーベルなんだけど、ノイズとかミニマルウエイブ、シンセポップとか、それも超マイナーな、カセット2本しか出してないようなバンドの音源を掘ってきて、それを木箱入りの豪華アナログで再発してるレーベル。それを世界中の好きモノが買うんだけど、年会費6〜7万払うと、その年のリリースが全部送られてくるわけ。Tシャツ付き木箱入り、18枚組とかさ(笑)。いつ聴くんだよそんなもん、みたいな(笑)。もう4年ぐらい会員になってるんだけどさ、そこまで行くとフェチっていうか、音じゃないんだよね。マテリアルとして買ってるんで。聴こうと思えば音も出るっていう(笑)。買っただけで満足しちゃう」
――DJ用としてどれぐらいのペースでレコード買うんですか。
石野「毎週1回必ずレコード屋に行って、その週入ったやつは全部聴かせてもらう。それで買うのは週に8枚までって決めてる。それ以上買っても週末のDJで使い切れないから。残しても、翌週また新しいのが来るし、結局使い切れないで残ってしまう。それは仕事で使うもので、それ以外には、ロックとかポップスをネットなんかで、月に20枚ぐらい。あとはディスコ・クラシックの中古盤を夜中に酔っ払って買うとか(笑)」
――じゃあ言ってみれば、そういう生活をここ30年ぐらい……。
石野「病気だね(笑)。不治の病(笑)。その間、あまりリスニングのスタイルは変わらないね。幸いにも変えずに済んだ。これからも大きく変わることはないんじゃないかな」”
- 石野卓球 | TheFutureTimes (via djsouchou)
石野「そうだね」
――リスナーとしても、アナログに対する執着は変わらない。
石野「もちろん全然あるよ。手にとった実感があるし、音がいいからね。一番聴き慣れたメディアだし。CDでもいい、CDのほうがいいってジャンルもあるけどね。メジャーなポップスやロックはCDの方がいい。でもデータは滅多に買わないな。買う比率は(アナログ)レコード7割、CD2割、データ1割。DJの場合は買ったレコードをデータ化してCDに焼いて、両方持ち歩く。ハコによって変えている。今はレコード用じゃなく、CD用にチューニングされているハコが多いから。でもデータやCDだと、ハコが震えるような低音が出ないんだよ。レコードは、針がマイク代わりになって音を拾うからね。それにテクノの場合はレコードでしか出てない曲が圧倒的に多い。配信だけだと最新の動きについていけない。レコードで出してから配信になるから、遅いし」
――なるほど。
石野「レコードってあまりいいことないんだけどね。重いし場所とるし。でもリスナーとしてもアナログをついつい買ってしまうんだよね。最近は再発で180グラムの音がいいやつとか出てるし。『レコードストア・デイ』になると忙しくなるよねえ(笑)」
――地方に行ったときは中古盤屋めぐりとかするんですか。
石野「なるべく行くようにしてる。どうせならと、普段なら買わないやつも買っちゃったり」
――「旅行効果」(旅先だと、ふだん買わないものも買ってしまう)ですね。
石野「<ヴァイナル・オン・デマンド>って知ってる? ドイツの変わり者のオヤジがやってる再発レーベルなんだけど、ノイズとかミニマルウエイブ、シンセポップとか、それも超マイナーな、カセット2本しか出してないようなバンドの音源を掘ってきて、それを木箱入りの豪華アナログで再発してるレーベル。それを世界中の好きモノが買うんだけど、年会費6〜7万払うと、その年のリリースが全部送られてくるわけ。Tシャツ付き木箱入り、18枚組とかさ(笑)。いつ聴くんだよそんなもん、みたいな(笑)。もう4年ぐらい会員になってるんだけどさ、そこまで行くとフェチっていうか、音じゃないんだよね。マテリアルとして買ってるんで。聴こうと思えば音も出るっていう(笑)。買っただけで満足しちゃう」
――DJ用としてどれぐらいのペースでレコード買うんですか。
石野「毎週1回必ずレコード屋に行って、その週入ったやつは全部聴かせてもらう。それで買うのは週に8枚までって決めてる。それ以上買っても週末のDJで使い切れないから。残しても、翌週また新しいのが来るし、結局使い切れないで残ってしまう。それは仕事で使うもので、それ以外には、ロックとかポップスをネットなんかで、月に20枚ぐらい。あとはディスコ・クラシックの中古盤を夜中に酔っ払って買うとか(笑)」
――じゃあ言ってみれば、そういう生活をここ30年ぐらい……。
石野「病気だね(笑)。不治の病(笑)。その間、あまりリスニングのスタイルは変わらないね。幸いにも変えずに済んだ。これからも大きく変わることはないんじゃないかな」”
- 石野卓球 | TheFutureTimes (via djsouchou)