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- 双熊堂本舗 雑記 笑いの文化
僕は、笑いとは最も難しい芸だと思っています。
喜怒哀楽の内で、怒りは最も簡単で誰にでも理解できます。
哀しみは一見難しく見えますが、歳を重ねる事に悲しみの材料は増えるものなので、歳をとった人を泣かせる事は決して難しい事ではありません。
これは、一般受けする悲劇が何度繰り返して上演されても、評価を受ける事からも理解できると思います。
それに、国や文化の違いはあっても、人の死、病苦、苦難は共通性が高い事から、ほぼ万人受けするものなのです。
これに対して、喜劇、コメディでは、使い古したギャグは受けないから、常に新しいものを生み出さねばならないという難しさがあります。
また国や文化、世代が違うと理解が出来なくなり、同じシチュエーションの中にいる人にしか受けないという側面があります。
笑いの文化とは、即、その国の文化といってもいいくらいだと僕は思っています。
例えば、政治風刺を伴う各国のジョークですが、比較してみるとその国の成り立ちや国民性が色濃く反映されている事に気づきます。
そう考えると、いまでも万人に受けるチャップリンなどはとてつもない存在だと思います。
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