1.情報を遮断する時間をつくる
道具は一切必要ありません。
1か月に一度、一時間でもよいので、家族とも会わず、何も見ず、何も聞かず、一切の情報を遮断する時間と空間を確保するだけです。
イメージとしては、座禅に近いでしょう。
via: P42
2.一年分の生活費を貯金しておく
家内はおもむろに札束を4つ、400万円を私の前に積み上げてこう言ったのです。
「最低でもこれだけの貯金はあるの。だからお金のことを心配する必要はないでしょ?」
一個人のプライベートにおける些細なエピソードにすぎませんが、私は家内のこの思いがけない行動でお金の恐怖に打ち勝つことができました。
via: P50
3.趣味の交友をつくっておく
いざというとき、家族は「血のつながり」が、学友は「昔からのしがらみ」が、会社は「金銭、損得の物差し」が働いてしまい、一個人を支え、励ましてくれる関係にはならないこともあるでしょう。
何がキッカケの出会いでもかまいませんが、健康であれ、うつ病であれ、素の自分でいられる、気のおけない人間関係を作っておくようにしておくことはとても重要だと思います。
via: P54
4.仕事は頭の外で管理する
うつ病を患うと、その頭の中がいちばん信じられない場所なのです。信じられない場所で手順を思い浮かべても、やはり信じられません。
ところがGTDでは「頭の外で管理する」ことを提唱しています。ここが最大のポイントです。
信じられない頭ではなく、頭の外に細かく手順を書き出し、客観的にこの手順で間違いないこという確証を得ることができれば、間違いなく仕事は前に進められます。
ですから、わたしはうつ病を患っている人に最適な仕事術は「GTD」だと考えています。
via: P67
5.仕事を圧縮するという考え方
・無駄なことをいくら効率的にやっても、それが重要になることはない
・たとえ多くの時間を費やしても、それが必ず重要な仕事になるとは限らない。
ということなのです。
物事をラクに早くやることは、ビジネスを進めていくうえでとても大切なことですが、うつ病を患っている者にとっては、ラクに早く「無駄なこと」をやっているだけの余裕はありません。
「どうやってやるか」も大切ですが、「何をやるか」を決めるとともに、「やらないこと」を決めるほうがはるかに重要です。
via: P81
6.「小さなスタート」を切っておく
・会議資料を作る……パワーポイントで資料の一枚目だけ取りあえず作っておく
・膨大なデータ入力……一行目だけ取りあえず入力しておく
・見積もりを作る……宛先だけ取りあえず入力しておく
うつ病を患っている方は、なにか始めるときに「自分にできるだろうか?」という不安に駆られると、それをきっかけにドンドン落ち込んでしまうそうです。
不安につけこまれる前に、始めてしまうことが大切です。
via: P86
7.大逃げを打つ
うつ病を患っていると、日割りしたとおりに仕事をこなせる見通しは立たず、火事場の力を発揮する前に心が折れてしまっていることも十分考えられるので、この方法には無理があると言わざるを得ません。
ではどうするか?答えは「逃げ切り」です。
競馬で言えば、「差し」や「追い込み」ではなく、「大逃げ」するくらいの勢いで、前半でケリをつけてしまうしかないのではないかと、私は思って実行しています。
via: P113
8.半径50cmを整理整頓する
『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』(リズ・ダベンポート著 草思社)という本によれば、平均的なビジネスマンは、探し物をするためだけに、1年間で約150時間を費やしているそうです。
うつ病を患いつつ仕事をする上で、落ち込みを誘発する可能性のある要因は小さいものでも甘く考えずに対処しておくことに越したことはありません。
via: P116
9.ワークライフバランスではなく、クオリティオブライフ
ワークとライフは、どちらに比重を置くべきだというような捉え方ではなくて、「ライフの一部にワークがある」と考えたほうがニュートラルではないかと思っています。
via: P182
10.感謝の言葉を伝える
励ますのではなくて、「ほめる」ことに重点を置いてあげて欲しいと思います。
直接言いにくいのなら、メールでもOKです。「サンキュー」「助かったよ」「いやー援助がなかったらヤバかった(笑)」などなど、小さなことがあっても、感謝のことがやホメ言葉をかけてもらえると、それが徐々に自信になっていきます。
via: P197
●早めの受診を
薬を過度に心配するあまり、治療が後手に回るくらいであれば、早急に服薬したほうがよいと私は実体験として感じています。
via: P22
うつ病という病は、「病は気から」を正直に信じて、頑張れば頑張るほど悪化するという病気であり、そもそも頑張ることができなくなってしまう病気なのです。
私たちは機械ではなく、心がある人間なのですから。心というのは自分が思っている以上にもろく、傷つきやすいものなのです。何かと完璧が求められますが、心は完璧になりようがない、不安定な代物なのです。
via: P202
- 職場へ向かうすべての人へ送る、仕事がデキて「うつ病」にならない10のリスト (via maoccoy)